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イドムくんの末期的な1日 その3

いどむ12  50%





水分補給用に置いてある、2リットルのペットボトルに入れておいた水を飲みつつ、ニュースをはしごしていただけなのに、いつのまにか夜の7時になっていました。




  ・・・ニュース7か・・・ そろそろ夕食が始まってるころだな・・・




イドムくんにはお兄さんとお姉さんがいるのですが、両方もう既に結婚しており、現在は2人とも県外に住んでいるため、ごはんはいつも、お父さんとお母さんの2人だけで食べています。


小学生の頃から、イドムくんは他人と一緒に給食を食べたりすると、過剰に緊張してしまって、ごはんがあまり食べられない傾向があったのですが、それがバイトをやめて家に引きこもるようになってからは、一気に悪化してしまいました。


今のイドムくんの廃人同様の状態では、仮に3人で食べたとしても、いつお父さんから何を言われるかわからないという恐怖で頭がいっぱいで、とても食事どころではないわけです。




  ・・・そういえば小学生の時は、給食の時間が心底苦痛で苦痛でしょうがなかったっけな・・・



  みんなと同じように時間通りに全部食べ終わったほうがいいのは、もちろんわかるんだけど、現実問題として、無理なものはどうやったって無理なんだよな・・・


  僕だけ昼休みになってもずーっと居残りで食べさせられてさ・・・ 


  毎日泣きながら頑張って食べてたけど、でも結局ほとんど入らなくて・・・


  かと言ってまさか食べ物を捨てるわけにもいかないから、残りを家に持ち帰るんだけど、今度はそのことでお母さんに毎日いろいろ言われてなあ・・・


  いやー、あの頃はきつかったわ・・・って、今も相変わらずきついか・・・




  ・・・給食ネタでもよくバカにされてたな・・・ 


  とくに中学の時はひどかった・・・ あれでよく自殺しなかったよな・・・


  「遅ぇーな、まだ食ってんのかよ?」とか、「なんでデブのくせに食えねーの?」とかみんなで笑いながら言ってたからな・・・


  いや、別に先生とか同級生たちを恨んだりとかそういう気持ちは全然無いんだけどさ・・・


  ・・・ただ・・・なんというか・・・全てがひたすら悲しいというか、虚しいというか・・・




  ・・・でもまあ・・・いつも一人だけ遅くまでだらだら食べてたら、
  周りからしたら当然迷惑だし、かなり目障りだったんだろうな・・・



  やはり全部僕が悪かったんだな・・・ 何を言われても何をされても結局自業自得、因果応報だったってわけか・・・


  だったらさっさと普通に食べればって話だもんな・・・




  ・・・しかし今考えると、給食だけじゃなくって、みんながあたりまえのように何も考えずにできることが、僕にはとてつもなく困難っていうパターンが、昔からやたら多かった気がするんだよなあ・・・


  これはただの気のせいだろうか・・・




  ・・・まあいいや・・・昔のことを思い出すのはやめよう・・・ 


  ただでさえ死亡寸前の精神がさらに崩壊してしまう・・・


  しょせん、もう過ぎたことだよ・・・ どのみち僕の思い出なんて嫌なことしか無いんだしな・・・




お父さんとお母さんが夕ご飯を食べ終わって、片付けも済んで、2人が台所から居間やお母さんの部屋に、移動し終わるのを待ってから、イドムくんはこそこそと、夜食を手に入れるために1階に下りていきます。  


だいたい夜9時過ぎくらいになってから台所に向かうのですが、この時ついでに汚れた食器やゴミを置いてくるのです。


今夜のおかずはイドムくんの好物の肉じゃがでした。


ご飯とおかずを全部まとめて手際よくどんぶりに入れ、ペットボトルの水が切れたので水道から補充し、お菓子置き場からおやつ用にチョコフレークを勝手に取って、階段へと向かいました。




すると前方に人のいる気配があり、瞬時にイドムくんの背中に冷たいものが走り、体全体が固まりました。



  ・・・終わった・・・ 今日は不幸だ・・・




恐怖で震えながら、上目遣いに前をちらっと見ると、そこにはトイレに入ろうとしているお母さんがいました。




  ・・・助かった・・・お父さんじゃなかった・・・  


  まだ天は僕を完全には見放していなかったか・・・




「イドム・・・」


「・・・あ、うん・・・」


「・・・今からごはんなの?・・・」


「う、うん・・・」


「そう・・・ 体には気をつけてね・・・」


「あ、あ、うん・・・」




階段を上がって部屋に入り、1年中出しっぱなしのこたつの上に奪ってきたばかりの食糧を置きます。




  はあァァァァー・・・マジで焦ったよォォォォ・・・ あの一瞬で寿命が確実に5年は縮んだな・・・


  お母さんも、もうちょっと音を立ててドカドカ歩いてきてくれればなあ・・・


  ・・・いや、人のせいにするのはダメだ・・・ 


  僕が台所から移動に入る前に、気配を読むのが甘かったんだ・・・


  ちょっと油断してたというか、気が緩んでたな・・・何でだろう・・・


  まあいいや・・・とりあえず今日は結果オーライではあるけど、こうして無事に生き残ったんだ・・・明日からまた気をつければいいさ・・・




  ・・・しかしな・・・こんな何もできない・・・何の役にも立たないどころか、みんなの迷惑でしかない僕なんかをいまだに心配してくれるなんて・・・


  やはりお母さんが死んだら僕も死ぬしかないな・・・ お父さんと2人暮らしなんて絶対もつわけないし・・・


  お母さんが、もしいなくなったらって考えただけで、焦りと不安がMAX化しちゃって気が狂いそうになるから、極力考えないようにはしてるんだが・・・






  しかし、最後は自殺で終わるしかないってのは、もう20年以上前から考えてたことなのに、お父さんと接近遭遇したと思っただけで、ここまで動揺するとはいったいどういうことなんだ・・・


  ただ単にまだ腹が据わってないってことなのか・・・ それともまさか、この期に及んでまだ人生に未練があるってのか・・・




  ・・・何というヘタレ・・・何というクズ・・・


  これだけ周りの人達に最大級の迷惑を、理不尽にかけ続けておいて、自分で自分を始末することすらまともにできないなんて・・・


  甘えているにもほどがあるだろう・・・




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tag : ひきこもり ダメ 無能

comment

Secre

No title

>「・・・今からごはんなの?・・・」
>「う、うん・・・」
>「そう・・・ 体には気をつけてね・・・」
>「あ、あ、うん・・・」

なんか涙が出てしまいました。
お母さんはイドムさんのことが大好きなのだと思います。
肉じゃがおいしいですよね。
たまには食べたいお菓子や、おかずのリクエストとかを
してみてはどうですか?
口で言えなくてもメモに書いて手渡せばいいのだし。
無職なのに自分の希望を伝えるのはあつかましいなどと
卑屈になることはないと思いますよ、いつもお菓子を買い
置きしてくれていることですしね。
ところでお兄さんとお姉さんが2人とも県外に住んでいると
いうのはいいですね。ちょくちょく顔を合わせなくて済むのは
ありがたいですよね。

No title

拝見させていただきました!
応援ポチッ!!!

りんごさまへ

いつもいつも見に来ていただいて本当に感謝です。





いそうろうの身でリクエストはさすがに厳しいですよ・・・




サトシさまへ

わざわざ来ていただいてありがとうございます。
コメントまでしていただいて・・・ 本当に感謝です。




















No title

私も同じ感じの者です。
今日はひたすらに食べ続け一日が終わりました。


こんばんは

一日って本当にあっという間に過ぎてしまいますね。
おそらく歳を取ると珍しいことがなくなって、
物事を鮮明に認識するという行為がスルーされちゃうから
なんだとは思いますけど。
唐突な話だけど、父親が外出している時にでも、
食器洗いをしてみたらどうかな。
多分、母が喜ぶ、ってことないですかね。

No title

いつも読ませてもらっています。
また来ます。

マルボロさまへ

わざわざ来ていただいてありがとうございました。
コメントまでしていただいて本当に感謝です。





日向夏とどをさまへ

いつもいつも来ていただいて本当に感謝です。




とどをさんはやっぱり作り手だからか、ものの見方が独特ですね。

大島 清吾 さまへ

いつでも来てください、大歓迎です。
コメントまでしていただいて、本当にありがとうございました。

私も・・・

47歳、バツイチで5年も無職です

イドムさん、優しいお母さんですね
一瞬涙が出そうになりました
プロフィール

武者駆車師弟太

Author:武者駆車師弟太

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