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イドムくんの危うい1日  その7

いどむ22  50%






ゴムや発泡スチロールの摩擦で発生する「キュッ」とか「キーッ」とかいう音は、もしかすると一般の人達の中にも不快に感じる人がいるのかもしれません。



しかしイドムくんにとってこの類の音は、もはや不快などという生易しい言葉で言い表せるレベルではなく、まるで殺人兵器による超音波攻撃をくらっているようなものなのです。






  ・・・まあ中学の時は、体育館で体育の授業がある時は、仮病をつかってわざと遅刻したり、まるごと1日休んだり、体調不良ってことで保健室に緊急避難したりして、何とか音問題をギリギリながらも回避できたんだけどな・・・




  仕事は・・・社会は甘くなかったよな・・・


  甘くないどころか拷問の域に入ってるところもあったわ・・・


  あの音が常時発生し続けているような、想像を絶するありえない職場もあったからなあ・・・


  一般の人達にしたら、別に何でもない、ごく普通の職場環境だったのかもしれないが・・・


  ・・・あの時は即やめさせてもらったな・・・というか、正確には僕がメチャクチャな無理を言って、半ば強引にやめてしまったんだが・・・

  




この時イドムくんがフッと思い出した職場とは、anで見つけた、面接して即採用、いきなり翌日勤務の日払いのバイトでした。



イドムくんは20才前後の4年間、バイトを探して何度も面接→たまに運良く採用→無能過ぎて即やめる、という暗黒の無限ループにひたすらはまりつづけていたのです。


  



  
  ・・・あれは確か東西線のどこかの駅の近くだったな・・・


  やたら朝早くに集合することになって、定員ギリギリのライトバンにぎゅうぎゅうづめで乗せられて、着いたところは倉庫ばっかりずらーっと並んでる、ゴーストタウンみたいな異様に殺風景なところだったんだよなあ・・・


  確かそこは、何か食品を扱う工場っぽい施設で、僕は流れ作業みたいなことをやる業務に配置されたんだよ・・・


  そしたらなんとゴムの手袋をはめなくちゃだめで、さらにその手で野菜か何かが入った、びちゃびちゃに濡れた発泡スチロールを運ぶ作業をやるように言われたんだよな・・・


  いちおうダメもとでチャレンジしてはみたんだけど、やっぱりあのキュッキュッっていう殺人的な音と、ゴムと発泡の、生理的嫌悪感MAXの感触で、鳥肌全開立ちまくりになっちゃって、


(ぐあああァァァッ!! これは絶対無理だよおォォォォーッ!!!)


  って感じになって、どうにもこうにもしょうがないんで、結局、意を決して責任者っぽい人に、何とか今すぐ帰らせて欲しい的な、無茶なことを言っちゃったんだよな・・・






「・・・あ、あの・・・すみません・・・」



「ん、何?」



「・・・あ、あの・・・その・・・
も、申し訳ないんですけど、ちょっと・・・というか、いや・・・かなり自分にはこの仕事は荷が重い・・・というか、たぶん・・・いや、間違いなくもう無理なんで、申し訳ないんですけど、・・・き、今日はこのまま、か、か、帰らせてもらえませんでしょうか?・・・」



「ええっ!? まだやり始めて5分もたってないじゃない! 今さらそんなこと言われてもこっちも困るし、とりあえず、もうちょっとやってみてから考えたら?」



「い、いや・・・いえ・・・あの・・・その・・・みなさんの迷惑になっちゃうことは、もちろんわかってるんですけど・・・」



「わかってるんなら何とか頑張ってやってくれないかな? 今日1日だけやってくれればいいからさあ」



「・・・あ・・・い、いえ・・・すみません・・・
ちょっともう・・・っていうか、いや、もう絶対無理なんで・・・とりあえず今日は帰らせてもらえませんか?・・・すみません・・・何とか・・・何とかお願いします・・・」



「・・・ふーっ・・・   
まいったな・・・あのさあ、ここはギリギリの人数しかいないから、キミが抜けたら他の人達がその分大変になっちゃうんだよ」 



「・・・す、すみません・・・」



「・・・あやまってもらってもなー・・・    
・・・ふーっ・・・    
・・・わかったよ・・・じゃあもう帰っていいよ。荷物忘れないでね」



「・・・え・・・ あ、はい! あ、ありがとうございますっ!!」



「・・・・・・」



イドムくんがさっそく倉庫から出て、速攻で家に帰ろうとすると、それまでのやり取りを、懸命に作業をしながら聞いていたアルバイトの1人が吐き捨てるように言いました。


  
「ったく・・・だったら最初っから来んなよ・・・」



ビクゥゥッ!!!・・・






  ・・・今のは・・・もしかして僕にわざと聞こえるように言ったのかな?・・・


  まあ・・・しょうがないか・・・ 


  今回のことは、僕が全面的に悪かったわけだからな・・・


  誰に何を言われてもどんなことをされてもあたりまえだよ・・・こんなにみんなに迷惑をかけちゃって・・・


  次からは、音問題がやばそうなところは、何が何でも避けなければ・・・


  僕自身がムリなだけじゃなくって、まわりの人達にもこうやって多大な損害を与えることになってしまうわけだからなあ・・・








  ・・・いや・・・でも・・・避けるったって、いったいどうやって、働く前から、あの音が出まくる職場かどうかなんてわかるんだ?・・・


  まさか問い合わせの電話で聞くわけにもいかないし・・・


  面接の時でもちょっと厳しいだろう・・・


  「ゴムとか発泡スチロールとかのこすれる、キーッていう音が出ますか?」なんて聞いたら、ただの異常なヤツとしか思われないだろうからなあ・・・


  そんなこと聞いた時点で不採用確定だよ・・・




  ・・・ということは、この異常感覚のことは秘密のままにしておいて、とりあえず一般の人を装いながら働いてみて、ヤバイ音が出まくってる職場かどうか、実際に体で確認するしかないってことか・・・


  しかしそのやり方だと、もしムリな職場だった場合、また今回みたいにその場でやめるか、無断でバックれざるを得ないわけだから、当然ながら、またまたみんなに大迷惑をかけてしまうことになるわけだ・・・




  ・・・そして、また僕は怒られると・・・


  怒られるのももちろんイヤだけど、周りに迷惑をかけるのはもっとイヤなんだよなあ・・・


  いったい僕はこれからどうしたらいいんだ・・・






作業の途中で、しかも自分の都合だけで辞めた人を、当然ながら会社がわざわざ車で送迎してくれるわけもなく、倉庫を出た後、イドムくんは道路標識などを見ながら、倉庫だらけでやたらだだっ広い埋立地をさまよい歩いたあげく、何とか最寄の駅までたどりつき、家に帰りました。






  ・・・もうあれから15年以上か・・・


  早すぎるな・・・まるで去年あたりの出来事のようだよ・・・


  あの時はただ往復の電車賃を、無意味に失っただけだったな・・・


  帰りに使ったのは何ていう駅だったっけ・・・モノレールかなんかだったような・・・




  しかしあの日、あの拷問部屋のような倉庫をなんとか辞めることができて、その後最寄の駅を探してウロウロしてる間は、倉庫の人達には悪いんだけど、ホントに地獄の最前線から解放されてホッとしたって感じだったよなあ・・・


  刑務所とかアウシュビッツとかを出れた人ってのは、もしかするとああいう心境だったのかもな・・・


  あの後、残された倉庫の人達は、僕のせいで最悪に忙しくなっちゃったんろうけど・・・




  ・・・悪いことをしたよ・・・最低もいいとこだよな、僕ってヤツは・・・


  今思い出しても心底申し訳ないって感じだよ・・・


  でも僕のバカは世界遺産クラスだから、結局あの後も何度も何度もムリな職場に行っては即辞めて、会社に迷惑かけまくっての繰り返しをやっちゃったんだよなあ・・・








  ・・・別に音問題だけが、バイトを辞めまくった原因なわけじゃなかったけどさ・・・


  音問題は確かに僕にとっては、治療不可能な末期のガン細胞みたいに、邪魔で邪魔でしょうがない存在なわけだけど、実はこいつは、僕の数多い弱点の1つでしかないってのも事実なんだよな・・・


  つまり、仮にこいつが消滅したとしても、他にも同水準の超強力な弱点が多数控えているわけだから、僕の人生がこのまま底辺以下でありつづけることはほぼ確定なわけだ・・・








  どっちにしてもここまでくると、もはや単に学習能力が無いとかいう程度のレベルじゃないわな・・・


  あまりにも頭が悪すぎて能力も無さ過ぎで、もはや社会の害悪でしかないわけだ・・・


  やっぱり僕みたいな無能は、ひきこもりになって家でひたすら息を殺して、植物のようにおとなしくしているのが、僕にとっても社会にとっても正解なような気がするんだが・・・




  ・・・いや、ちょっと違ったな・・・


  まるで植物が僕よりもダメととられかねない表現だったよ・・・


  植物さんたちは酸素や果物や野菜を製造したりして、まわりに計り知れないプラスを提供してるってのに・・・


  僕みたいな何の役にも立たない、誰からも必要とされないクズごときが失礼もいいとこだったな・・・




  ・・・まあ、どっちにしても真にベストオブザベストの正解は、僕がこの世からいなくなることだってのは間違いないんだけどさ・・・











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Secre

こんにちわ。

また、おじゃまします。

イドムさんが、そんなに音に敏感だとは思いませんでした。・・・大変ですね。
でも、私はこんな風に思いました。解決には成らないかも知れないけど、私なりの努力として、耳栓。

で、これも、私の押しつけの意見に、なっているかもね。・・・イドムさんは、耳栓ぐらいでは解決できない(?)かも。

では、この辺で。・・・また、おじゃまします。

No title

銭湯の受付とかはどうですか?
ゴム系の音に悩まされることもないし
金銭の授受についても
ごく簡単な計算能力があれば
乗り切れそうだし
ひとりで気楽にできそうなバイトに
感じるんですけど。
昔と違って受付でお金を払ったあとに
男女別の入り口から入って服を脱ぐ形式
になっているところも多いと思うので
女性の裸を見たいのだろうというような嫌疑を
かけられずに安心して働けるところも多いと
思いますよ。

No title

耳の音感障害があると、音に過敏になって、苦痛になる人もいます。
イドムくんは、精神的なものかもしれないですけど。。
健康診断と表して、耳鼻科など、検診してもいいかもしれないですよ。
原因がつかめると、直す意欲がわくと思うんですが。。

No title

植物さんより謙虚だとは・・・確かに迷惑だったかも知れないですけど事情が全部わかれば
殆どの人は納得してくれると思います。仮にこのブログの読者だったらきっとそうなるでしょう。
そう考えると、挑夢君は理解されてないだけって事になりますよね。
理解者が増えれば、自分を責める量も少なくなると思いますよ☆
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武者駆車師弟太

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